大学生との共同プロジェクト ハラル料理のレシピ本 「みんなのレシピ」大公開

同志社大学グローバル地域文化学部の授業に、「ムスリム女性のための日本語教室(ISSJ主催)」の学習者が参加し、大学生との共同プロジェクトに挑戦しました!

↓以下のリンクからご覧ください。(PDFが開きます)

みんなのレシピ

 

共同プロジェクトについて

ISSJが主催する「子育て期のムスリム女性のための日本語教室」に参加する皆さんの中には、日本語を学び、日本語を話すことへの恐怖心がなくなってくるにつれ、「もっと日本の人と話したい」「私たちのことをもっと知ってもらいたい!」と希望を口にされる方が多くいらっしゃいます。そのような声にどのように応えられるだろうか、と模索を続けている中で、同志社大学の先生より共同プロジェクトのお話をいただきました。

お声がけいただいた授業の目的は、「日本社会に生きる移住者(移民・難民を含む)が地域と繋がるための「場」を創出し、相互理解や交流を深めることに加え、彼・彼女らの経験を生かす機会について共に構想する」(シラバスより引用)こと。授業担当の先生との相談を重ね、ムスリムとしての暮らしや想いを知ってもらうと共に、彼女たちの強みであるお料理を活かしたプロジェクトとして実施することになりました。

 

レシピ本ができるまで

大学生は、共同プロジェクトの前に事前学習として、日本とドイツにおける移住者(移民・難民)の歴史や現状、移住者支援の実践例を学びました。ムスリム女性たちとも事前にミーティングを行い、日本の大学について、プロジェクトの趣旨、そして、どんなテーマで対話を重ねていくことになるのかを確認しました。

満を持して迎えた第1回。大学生20名とムスリム女性10名がオンラインでつながり、初めて顔を合わせました。期待と不安の入り混じる表情は、大学生もムスリム女性も変わりません。計8回にわたり、ムスリムとして日本で暮らすこと、日々の習慣やお祭り、大切にしていること、子育て、そして得意のお料理など、故郷や日本での暮らしについて、グループに分かれて対話を重ねました。大学生は、初めて知る彼女たちの素顔に、はじめは少し遠慮がちに、回を重ねるごとに打ち解けて、様々な質問を寄せていました。女性たちも、これから自分の子どもたちも経験するかもしれない大学生活に興味深々、自然と質問をぶつけていました。

各回の終わりに女性たちから寄せられたのは、「時間がたりない!もっと話すことがある!」という感想。日本語教室で「教えてもらう人」として見せる表情とは一味違う姿がそこにはありました。

これらの対話の集大成としてできあがったのが、日本の食材で作れるハラルレシピ集です。女性たちが語る故郷のレシピを、日本で手軽に手に入る食材で作れるように大学生がアレンジしました。ぜひご覧ください。

 


※「ムスリム女性のための日本語教室」は、令和4年度文化庁「生活者としての外国人」のための日本語教育事業として実施しました。