在留資格がない人等のコロナワクチン接種について

厚生労働省では、在留資格がない外国籍の人々(仮放免者など)も、コロナワクチンを接種できることを、令和3年3月31日付けの事務連絡において発表しています。
また、令和3年9月10日付の事務連絡において、3ヶ月以下の在留資格を有する人への対応についても明文化されました。

ただし、住民登録がないので、住所を示す公的書類*を提示して接種券の発行を依頼しなければなりません。
自治体によって対応が異なるため、まずはコールセンターや保健所への問い合わせが必要となっています。一部の地域では、ISSJが取りまとめて接種券の発行を依頼し、無事に接種に至ったという例もありました。

*住所を示す公的書類:仮放免許可書、公共料金のお知らせなど

<手順>

コールセンターや相談窓口では、「住民登録を行ってから、再度連絡をしてください」と言われてしまうこともあり、外国籍の方ご自身で接種券発行を依頼するのは容易ではありません。

皆さんの周囲にも、ワクチンを接種したくてもできていない外国籍の方がいらっしゃるかもしれません。
該当する人がいらっしゃいましたら、

・在留資格がなくてもワクチン接種が無料でできることをご案内ください。
・接種券発行のため、当該窓口への問い合わせをサポートしてあげてください。
・予約の方法を案内すると共に、ご自身での予約が難しい場合には、代わりに予約をしてください。
・日本語版の予診票への記入を手伝ってあげてください。

<ご注意ください>
●予約
接種券の発行にこぎ着けたとしても、その後の予約は通常通り行う必要があります。
予約方法や期間についての案内は、接種券と合わせて送られてきますが、多くの自治体において、詳細はウェブサイトで確認することになります。言葉の問題もあり、全てを理解して必要な情報を得るのは困難を極めます。
オンライン予約が主流となっていますが、自宅にインターネット環境がなかったり、スマホやPCを持っていないために、予約ができない方もいらっしゃいます。オンライン予約ページにアクセスできても、入力方法がわからない場合もあります。エラーが続き、「接種券番号が認識されないようだ」と連絡をくださった例もありました。
日本語を流暢に話せない人にとっては、電話予約は一層ハードルが上がります。

●予診票の記入
さらに、日本語でびっしりと書かれた予診票の記入が困難な場合もあります。
予診票の各国語訳も公開されていますが、接種当日に必要となるのはあくまで日本語の予診票です。したがって、各国語版を参照した上で、日本語版へ転記することが求められています。

このように、ワクチン接種までには、数多くの関門が待ち受けているのです。
一人でも多くの方がワクチンを接種できるよう、皆さまのご協力をお願い申し上げます。
お困りのことがございましたら、お気軽にISSJまでお問い合わせください。

ISSJでは随時、各自治体の対応状況についてアップデートをしていく予定です。
現時点で、ISSJが把握している接種券発行の手順については、こちら(Google Driveにリンクします)をご覧ください。
*2020年5月以降にISSJが問い合わせた時点での情報となります。変更点が判明した際には、リストもアップデートしておりますが、最新の情報ではない場合もありますことをご了承ください。