ISSアーカイブス―沖縄県公文書館

ISSは、かつて沖縄にも支部がありました(1958〜1998年)。厳密に言うと当初沖縄は米国統治下にあったので、ISSJとは別の組織として、国際社会事業団沖縄代表部(International Social Service Okinawa  ISSO)—1972年より「国際福祉相談所(International Social Assistance Okinawa Inc. ISAO)」—という名称で活動していました。その取り組みはISSJと同じく、児童の国際養子縁組や、無国籍児童を取り巻く問題の解決、外国籍あるいは無国籍児童の福祉向上など多岐に渡ります。戦後40年間に扱った相談ケースは、およそ15,000件に及びました。

当時の資料は事務所が閉鎖された際に消失したと言われていましたが、この度、沖縄公文書館において保管され、2019年から一般公開されていることが判明しました。

沖縄県公文書館に保管されている文書には、団体運営に関する資料だけでなく、個人のケース・ファイルや養子縁組・無国籍児童に関する調査・提言書も含まれます。 当時養子縁組された人が自分のルーツを探したいと思ったときには、大変貴重な資料になります(個人ファイルには本人のみアクセス可能)。

ソーシャルワーカーたちは目の前の当事者に向き合う小さな活動を積み重ねてきましたが、それが歴史の1ページとして認識され、公文書として保管されることになったのだと思うと感無量です。

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