奨学金について

「ISSJ Scholarship for Youth
~外国ルーツの高校生のための進学応援奨学金」とは

2020年に始まった高等教育の就学支援新制度(高等教育無償化)は、大学、短期大学、高等専門学校、専門学校での学びを望む若者が、その経済状況に関わらず進学できるように経済的に後押しする制度です。徐々にその対象範囲も拡大され、多くの若者に高等教育を受けるチャンスが広がっています。それでもなお、制度から取り残され、進学をあきらめざるを得ない若者も少なからず存在します。その最たる例が、外国にルーツのある若者です。

ISSJ Scholarship for Youth~外国ルーツの高校生のための進学応援奨学金は、社会的 経済的困難を抱える外国にルーツのある若者を支援するために、ISSJ 元職員である松本基子氏(ソーシャルワーク修士/Master of Social Work)のご寄付を元に立ち上げた奨学金事業です。

難民の背景を持つ若者、ケアリーバーとして早くから独り立ちを求められる若者など、何らかの事情により親族からの支援を得られにくい状況に置かれながらも、自分の足でしっかりと立ち、日本社会に貢献していきたいと考える若者の未来を支えることを目的としています。その第一歩となる、高等教育へのアクセスの機会を確保するために、入学金相当額を給付型奨学金として提供しています。


奨学金の活用により高等教育の機会を得られた若者たちが、専門知識と社会性を身に着け、日本社会の様々な場面で活躍することで、同じような困難を抱える子どもたちのロールモデルとなってくれることを期待しています。

ソーシャルワークを専門とするISSJだからこそできるユニークな奨学金事業を目指しています。

ISSJ Scholarship for Youthの特徴

将来設計の明確さ、ビジョンの実現可能性を重視した選考

外国ルーツの若者、とりわけ、途中来日の若者にとって、母語ではない日本語での学びは簡単なものではありません。日常会話(生活言語)に支障がなくても、教科学習ができるようになる(学習言語)には5年~10年かかると言われています。

そのため、本奨学金の選考に際しては、高校3年間の成績だけで、応募者の能力を図ることはしていません。参考までに成績表は提出いただいておりますが、成績よりも、「どのように学びを継続してきたのか」、「これから何をしたいのか、そのためには何が必要なのか」を現実的に考え、他者に伝える力を重視しています。

高校3年間の成績が良くなかったから、と躊躇することなく、ぜひご応募ください。

伴走支援(ケースワーク)の実施

本奨学金の対象者は、国が実施している「高等教育の就学支援新制度」の対象から外れる若者たちです。これまでに、様々な制度改正がなされ、多くの若者が制度を利用できるようになってきていますが、まだ取り残されている人もいます。数が少なくなってきているからこそ、その存在は見えにくく、より周縁化されているとも言えるでしょう。

そのような若者の抱える様々な困難が、経済的課題のみに起因するものではないとき、私たちはソーシャルワーク的な支援を考え、本人や家族に働きかけます。まずは、当事者(若者)の声を聞き、課題を整理し、必要に応じて専門家とも連携しながら、より良い未来のために伴走します。

若者へのアウトリーチという視点

 ISSJの本職は、国境を越えて移動する家族や若者への、ソーシャルワーカーによる相談支援です。ですが、相談を待っているだけでは、その支援を必要とする人に出会うことはできません。奨学金というわかりやすい入り口を使うことで、より多くの若者や課題を抱える若者を支援する関係者に、ISSJの存在を知ってもらい、必要な情報を届けることができるようになります。

そのため、採用されなかった人に対しても、個別のニーズに応じた情報提供を積極的に行い、場合によっては伴走支援へと移行します。

法人概要

団体名社会福祉法人 日本国際社会事業団(英文名称)
International Social Service Japan(略称)ISSJ
所在地〒113-0034
東京都文京区湯島1-10-2 御茶ノ水K&Kビル3F

電話:03-5840-5711
FAX:03-3868-0415
前身1952年設立 日米孤児救済合同委員会
設立1959年9月15日(厚生省認可)
法人格1959年9月30日 社会福祉法人に認可
事業内容・無国籍児童の国籍取得支援
・移住者(難民・移民)支援
・養子縁組支援
・面会交流支援(外務省委託業務)
理事長永坂 哲
定款・規定定款・定款細則
ガバナンス・コンプライアンスに関する規定