養子当事者の声~ルーツ探し体験談

養子縁組に関する記録や出自情報について、開示請求や関係機関へ問い合わせをした経験がある養子当事者のから、ご自身の体験をお聞きしました。

30代・あいさん(仮名)

「どこまで開示されても空白の部分」
戸籍から養子であることを知り、10年以上の時を経て記録を探し始めたあいさん。

開示請求や問い合わせをしたことのある機関

あいさんの体験談
養子であることをどのように、何歳頃知りましたか?

20代前半、実家に赤ちゃんのころの写真がなく、不思議に思い自身で戸籍を取りに行って知りました。

養子縁組に関する記録や出自情報について、どのようなきっかけで請求・閲覧をしたいと思いましたか?また、どのようなことを知りたいと思って請求・閲覧をしましたか?

裁判記録は保管期間に制限があると聞き、それまでにと思って探しに行きました。児相や乳児院の記録は、自分が養子と知ってから10年以上経過していましたが、いつか知りたいと思っていましたので、仕事が忙しくないタイミングができ、少し時間ができたことがきっかけで行動に移しました。

養子縁組に関する記録や出自情報は、どのように開示されましたか?開示されなかった場合は、どのような理由が示されましたか?

ISSJさんから連絡をしていただき、乳児院からはすぐに開示され、児相とは何度か電話でやりとりをして開示されました。裁判記録や、戸籍などを送付し、事情の説明や証明の上で部分的に開示されました。

養子縁組に関する記録や出自情報に関する問い合わせをしたとき、また記録や情報を請求・閲覧したときに不便を感じたことはありますか?

心の深い部分に触れることなので、億劫になってしまうところに加え、やり方がわからないのでネットで知り合った養子仲間やホームページなどで情報を仕入れ、重い腰をあげて動き出したところで手続きがたくさんあり、さらに児相などの相手方も初めてのケースなのか時間がかかり、非常に面倒でした。

養子縁組に関する記録や出自情報に関する問い合わせをしたとき、また記録や情報を請求・閲覧したときにどのような支援やサポートがあればよかったと思いますか?

開示についての最初の第一歩(一番メンタル的に大変な部分)のサポートはISSJさんにしていただいたのでとてもありがたかったです。その後は自分自身で児相とやりとりをしましたが、部分開示となった部分など納得いかない部分があるので、開示された記録に関するサポートなどがあると嬉しいです。

養子縁組に関する記録や出自情報について、どのようなプロセスや方法で開示されることが望ましいと思いますか?また、あったらよいと思われる仕組みや制度についてご意見をお寄せください。

自分自身の出自であるにも関わらず、実母のプライバシーが優先される現状があります。また県などで対応が違うともききました。全部開示された人もいれば、全て黒塗りの人もいるので、統一化していただき、依頼すればすぐに開示されるようにしてほしいと思います。

自由記述欄(養子当事者として養子縁組に関する記録や出自情報のあり方、保管、開示について、ご意見がありましたら、ご自由にご記入ください。)

児童相談所の記録が、妊娠や養子縁組の背景事情が一番詳しかったですが、黒塗り情報も多く、特に父親の情報はほぼゼロでした。また、児相からは最大限私に譲歩した開示であり、これ以上は実母や実父のプライバシーに関わるため開示不可と言われました。異議申し立てをしてもおそらく開示されないだろうと言われました。父母を知る権利(子どもの権利条約)よりも、プライバシー保護法の方が上にあるのか、納得がいかない状況でした。
 
ただ、どこまで開示されても空白な部分は多く、たとえ実母と会ったとしても、知りたいという欲求は消えないかもしれないとも感じます。これは人生ずっとつきまとう問題と感じます。
 
また、別の話ですが、養子自身が結婚しても、戸籍には特別養子された記載は消えません。養子であることを周囲に伝えていないため、会社に戸籍提示を求められるたびに深く悩みます。結婚し、養父母との戸籍と分かれてもその記載が残ることに疑問を感じますし、そういう細かいところで生きづらさを感じます。

20代・ゆまさん(仮名)

「それぞれに合ったタイミングで、徐々に伝えられるといい」
出自情報の保管先を自身で探したゆまさん。

開示請求や問い合わせをしたことのある機関
ゆまさんの体験談
養子であることをどのように、何歳頃知りましたか?

高校生だったときに、パスポートを取得しようとしたときがきっかけです。

養子縁組に関する記録や出自情報について、どのようなきっかけで請求・閲覧をしたいと思いましたか?また、どのようなことを知りたいと思って請求・閲覧をしましたか?

自分が養子であることを知った時、それ以降はライフイベント(成人時)や、ふと思い立った時に思います。

養子縁組に関する記録や出自情報は、どのように開示されましたか?開示されなかった場合は、どのような理由が示されましたか?

自身の出自に関する、生物学的な情報(病歴等)の開示を依頼しましたが、記録になく開示しても載っていない可能性が高いと教えていただきました。
その他の部分に関しては、出生前の情報が含まれるため、各親の同意が必要で、同意がない場合は隠した状態での開示になるとのことでした。

養子縁組に関する記録や出自情報に関する問い合わせをしたとき、また記録や情報を請求・閲覧したときに不便を感じたことはありますか?

開示に関する情報が少なく、何から始めていいかわかりませんでした。また、情報を保管している機関もバラバラで、どこになんの情報を求めて、どのような聞き方をすると得られるのかを調べるのが大変でした。

養子縁組に関する記録や出自情報に関する問い合わせをしたとき、また記録や情報を請求・閲覧したときにどのような支援やサポートがあればよかったと思いますか?

どこにどのような情報があるのかまとまった案内があると助かると思います。

養子縁組に関する記録や出自情報について、どのようなプロセスや方法で開示されることが望ましいと思いますか?また、あったらよいと思われる仕組みや制度についてご意見をお寄せください。

それぞれの個人に合ったタイミングで、徐々に伝えるのが良いと思います。そのためにも、養子縁組成立時に取得できる情報を保管し、かつ成立後に再度情報の取得が必要となった場合の、その記録アクセスのルートが確保できているととても理想かと思います。

※本ページのインタビュー内容は、プライバシー保護のため一部編集しています

養子縁組の記録に関するその他のページ

った時・不安なことがあるときは

ISSJは養子縁組後の相談窓口を運営しています。
養子縁組後のあらゆるお悩みについて、困ったことがあればどんなことでもご相談ください。ご相談は全て無料(※1)です。

※1 行政機関や自治体での資料の取り寄せにかかる費用等の実費はご相談者様のご負担となります。


このページは「養子縁組後の支援の強化」として、日本財団の助成を受けて作成しています